タトゥーに対する嫌悪感・偏見はどこからくるのか

Do you like Tattoo?

こんにちは、実は最近タトゥーを入れたSoyです。

あ!ちょっと待って!

まだ画面閉じないでね。この記事は、けしてタトゥー擁護記事ではありません。

タトゥーに関しては、日本でよく議論がなされていますね。とくに、タトゥーに対するイメージや嫌悪感から、まだまだタトゥー反対派が多いようにみられます。

私が住むここドイツでは、体にガッツリとタトゥーを入れている人がとても多いです。たまに、腕や首を真っ黒に塗りつぶしていたり、頭や顔などに入れていたりする人など、けっこうショックを受けることもしばしばあります。

私ですか?

私、実はタトゥー嫌いなんです。そして同時に、好きなんです。

だから、タトゥー嫌いな人の気持ちもわかるし、好きな人の気持ちもわかります。

今回は、タトゥー嫌いな人と好きな人がいったいどういう気持ちなのか、お互いに理解できればいいなという思いを込めて書いてみました。ぜひ、ご一読いただければ嬉しいです。
*あくまでも個人的な意見です。

なぜタトゥーが嫌いなのか

タトゥーが嫌いな人は、「こわい・アウトロー」というイメージを抱くことが多いのではないでしょうか。たしかに、一昔前まではおしゃれやファッションというよりも、こわい人たちが威嚇のため(?)に入れているものだったので仕方ありませんよね。

では、小さなワンポイントの星やハート、愛する子供の名前は?コワくはないはずです。しかし、それでもやっぱりタトゥーが嫌いなのは、なぜなのでしょうか。

傷口を見せられているかのような不快感

タトゥーはどのように皮膚に描かれているのか。それは、皮膚に針を刺してインクを入れているんですよね。

タトゥーを入れたての皮膚は、人にもよりますが少し腫れて赤くなります。そして、その後かさぶたになって剥がれていきます。つまり一生ものの傷なんです。

傷を見せられたときって、自分のものでもそうですが、「うわっ!痛そう!」ってなりますよね。その感覚が不快なんです。

こんなふうにいうと、「じゃぁ事故で顔に傷を負った人にも不快だと言えるのか」と言われそうですが、それはまた別の話ですよね。そういう方には単純に、事故で大変だった過去やそれを乗り越えて今元気にされていることに対して祝福の気持ちは芽生えても、不快感は生まれません。

自ら望んで皮膚に傷を作り、見せびらかしている人とはまったく別物なのです。

自傷行為と狂気

タトゥーもピアスも、一種の自傷行為なのかなぁと思っています。

自傷行為云々というよりも、その裏に潜む精神的な狂気が垣間見えるので、タトゥーが嫌いなんです。

女性の間でとても身近なピアスを例に挙げてみますと、普通の精神状態の女の子はピアスを開けるのがとてもコワいんですよね。でもオシャレがしたいので、コワいけど「一気にやって!!」という感じでしょうか。

でも、ほんの少しでも病んでいると、覚悟がもうすわっている状態なのであまりコワくないんです。「全然痛くないよ」とか言いがちです(笑)。

リストカットなどの自傷行為をする人、これはもう完全に病んでますよね。普通の精神状態の人からは、まったく理解できない行為です。だけど、彼らはせずにいられない。精神的におかしな状態だからです。

良し悪しではなく、ただ単に「自分を傷つける行為」をしてしまう狂気がコワいのです。

大切なことを勢いで決めた能天気さ

タトゥーは一生ものです。最近ではレーザー除去もできるようになっていますが、基本的には一生付き合うものとして体に入れますよね。

そんな、大切な自分の一生に関わることを簡単に決めてしまった、その能天気さがバカだな〜と思っちゃうのです。

簡単にとか、勢いでというのはこちら側の勝手な偏見で、実際には長年考えて入れた人や、後悔しないように入れた人など、いろんなパターンがあります。しかし、それはタトゥー嫌いな人からは見えないんですね。

また、日本では受け入れられていないものなのに入れてしまう、という点も嫌われる要素なのではないかと思います。大麻と一緒ですね。

強さを誇示しようとする傲慢さ

タトゥーは怖い人だけのものじゃない!という主張、わかるんですが、実際にはみんなタトゥー見せたいなって思ってますよね?

タトゥーで強く見せたいとか、なめられないようにとか、思ってますよね。

それ!それが嫌われるんです。

タトゥーで若干まわりを威嚇しようとするから嫌われるんです。人と人は鏡みたいなものですから、親切にすれば大切にされるし、威嚇すれば警戒される。

タトゥーを見せて、自分をどのようにブランディングするか、どう思わせるか、そういった考え方は実に傲慢で、不遜だなぁと思います。

不潔

これは私も言語化できない感覚なのですが、タトゥーってなんか不潔感ありませんか?

たとえば顔面のニキビやシミ。女性はお化粧でせっせと隠します。ニキビ跡の凹凸も赤みも、カバー力のあるファンデで隠します。背中の吹き出物も、なんだか不潔っぽいのでバレたくない女性は多いと思います。

つまり、清潔感のある皮膚とは、スベスベで均一の色合いなのかもしれません。とすると、タトゥーがなんだか不潔に感じるのもわかる気がします。

そうそう、だから私カラフルなタトゥーの方が苦手なんです。

ちなみに、私の父は肌の一部が白くなる尋常性白斑という病気です。知らない人には「感染する!」と思われるらしく、温泉やジムのプールには行かないようにしているらしいです。

同じことではありませんが、皮膚の色合いに対する第一印象が、タトゥーの好き嫌いにも影響しているのかなと思いました。

なぜタトゥーが好きなのか

どうして人はタトゥーを入れるのでしょうか。わざわざ大金を払って、痛い思いまでして。

正直なところ、私には次の3点しか思い浮かびませんでした。タトゥーを入れているにも関わらず、まだまだタトゥー嫌いの気持ちの方が強いようなんです。

タトゥーを入れている人、タトゥーが好きな人で、もし他の理由があるのなら、ぜひ教えていただきたいです。

アーティスティックな体にうっとり

タトゥーを入れる人は、そのデザインにとてもこだわっていると思います。(たまに本当に何も考えずに勢いで意味不明なタトゥーを入れて楽しんでいる人もいるけど・笑)

そのデザインと、自分の体。鏡に映してウットリ♡なんてことは、みんなやっていますよね!?

私もやっています(笑)。

私のタトゥーは、普段は見えないところにありますが、ヨガウェアを着ると見えます。ヨガのアーサナ(ポーズ)とマッチするような、オリエンタルなデザインでお気に入りです。

また、タトゥーが美しく決まるように体型維持にも気を使うようになったので、一石二鳥です♡

悲しみや辛さを乗り越えるための儀式

タトゥーは自傷行為の一種だという意見を上で述べましたが、自分を痛めつけることで乗り越えられる悲しみや辛さってあると思うんですよね。

たとえば、大切な人の死。大切な人の名前を自分の体に刻むことで、心の支えになるというのはとても理解できます。

また、くじけそうなことがあったときなど、タトゥーという身体的な痛みを受け入れ乗り越えることで、現実の壁も乗り越えていけるような、そんな希望や願いをかけたものであるかもしれません。

いずれにせよ、自分と対話するためのツールとして、タトゥーを選択する人も多いのではないかと思います。

お守り・大切なシンボル

好きなものや大切なものを肌身離さず持っていると、精神的に安定しますよね。タトゥーもそのひとつとして、自分にとって意味のあるものを常に身につけていられる。だからタトゥーが好きなんです。

私は子供の頃からトトロが大好きで、高校生のときにはトトロのタトゥーを入れたいと思っていました。さすがに当時の私でも、「これは若気の至りで絶対後悔するやつ!」と自覚していたのでいれませんでしたが、実は今でもトトロのタトゥーを入れたいなと思っています(笑)。

もし入れたら、しょっちゅう見てはニヤニヤしてしまうでしょうね(๑✧◡✧๑)

私の友人は、彼のお母さんが好きだった太陽の絵をタトゥーにして肩に入れています。お母さんの好きなものが、彼にとって大切なシンボルなんですね。

タトゥーは自己満足ですが、そこには精神的なつながりや安定があるから、好きな人がたくさんいるのだと思います。

本当に日本以外でタトゥーは受け入れられているのか

タトゥー擁護派で実際にタトゥーを入れていて、「タトゥーを受け入れないのは日本くらい」と思っている人に言いたいのは、それは間違いであるということです。

たしかに、欧米では日本に比べてタトゥー人口が多いし、東南アジアでも路面にタトゥーショップがどうどうと立ち並ぶこともあって、タトゥーに対してオープンな人は多いかもしれません。

しかし実際には、日本以外の国であってもタトゥー嫌いの人はたくさんいるのです。

友人のドイツ人女性28歳は、「タトゥーを入れるのは良くないと思う。美しくもないし私は嫌い」といい、彼女も彼女の家族もタトゥーは入れていません。

また別のドイツ人女性60歳は、「タトゥーは絶対嫌。ここには入れている人が多いけど、理解ができない」と言っていました。

日本のように、タトゥーを入れている公務員が処分されたりすることはないかもしれません。しかし同時に、タトゥーを見せながら原稿を読むニュースキャスターも見たことありません。堂々と手の甲や首のタトゥーを見せながら銀行員の面接を受けても受からないでしょう。

つまり、社会通念上はみんな保守的であるべきなんですね。

タトゥーを入れることには寛容だけど、お客さんの前では見せない。これがすべてを物語っているように思います。

互いに相手の気持ちを知ろう

タトゥーが好きでも嫌いでも、それは個人の自由です。

ただ、タトゥーが嫌いだからといって必要以上に酷い言葉でののしる人や、タトゥーが好きだからといって日本でどうどうと見せびらかす人、これはいけませんね。

タトゥーを入れている人の中にも、きちんとしている人、普通の人、バカな人、いろいろいます。

十把一絡げにして「タトゥーを入れるやつはバカ」というのは間違いであり、ただの誹謗中傷です。

また、タトゥーに対して嫌悪感を持つ人が多い国・日本でタトゥーを見せびらかす人、イタリアでスパゲティをズルズルすすって食べているようなものですよ!(わかりにくい)

要は、周りに不快な思いをさせているということです。その国にはその国の通念があるので、郷に入っては郷に従うべきではないでしょうか。

お互いに相手を思いやって、傷つけ合わないこと。自分のことのように相手のことも大切に。相手と考え方が違うということを受け入れて、ただただ関わらない。それでいいと思います。

3 COMMENTS

田所浩二

まぁ刺青に関しては微妙な話ではありますね。

あなたみたいに常識がある方ばかりなら一向に構わないんですし、実際にはそういう方の方が多いです。
ただ素行が非常に悪い輩も多いのも事実、そしてその比率が刺青してる人の方が高いのも事実なんですよね。

触らぬ神に祟り無しと言いますか、やはり刺青を入れて無い人はどうしても距離を置こうとするのは仕方ないかと思う。
怖い人のイメージが未だに根付いてますからね。

まぁ個人的には民間企業ならタトゥー入れてても隠してるならいいんじゃないかとは思うけどね。

ただ、憲法や法律による身分保障がある公務員がタトゥー入れるのは問題外。
そもそも信用失墜行為の禁止の項目にタトゥーが該当してる以上、隠してようが駄目なものは駄目!
公務員はちょっと特殊でプライベートでも普通に公務員法で縛られてるんだよね。

公務員が刺青を入れるのは自分が公務員である
自覚が全く無い証拠だし、嫌なら公務員を辞めて民間に行きなって話。

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ほろろん

反社会的なイメージの他に、タトゥーに対する嫌悪感がどこから来るのかと自分の心の中に問いかけてみても今までうまく説明出来ないでいましたが、この記事に書かれている通り、一種の自傷行為で傷跡を見せつけられている時の嫌悪感に非常に近しいものを感じて納得しました。

文化の一部として外国で浸透しているのは理解しているものの、それを日本社会の中で広く受け入れられてタトゥーが受け入れられる世の中になっていくというのは今後グローバル化が進む中で必然になっていくのかもしれませんが、個人的にはタトゥー文化に関してはこれ以上広がらないで欲しいと感じています。

返信する
ZAKI

私がタトゥーが嫌いな理由はただ々、カッコ悪い、ダサい
見てキモいそれだけです。
信念や宗教または大切な思いがあって入れるなら見えない所に入れれば良いと思います。

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