ショートパスタを食べたいイタリア人夫とスパゲティを食べたい日本人妻の攻防

こんにちは、昨日夫が作った夕飯の残り(ショートパスタ)に手をつけずインスタントのヴィーガンラーメンをランチとして食べているSoyです。

タイトルにもある通り、パスタといえばスパゲティ派の私。

おそらく多くの日本人にとっても、スパゲティが最も馴染みのあるパスタではないでしょうか。

しかし、私たちが住むイタリアではそうではありません。

パスタソースの種類によって、また好みによってパスタの形が選ばれます。

夫が一番好きなパスタはペンネです。

私が一番嫌いなパスタもペンネです。

しかし、パスタソースを作るのはだいたい夫です。

つまり、夫が食事を用意する場合はだいたいペンネです。ピザもたまに作りますが、リゾットは冬に数回食べる程度なのでだいたいパスタです。つまりだいたいペンネです。

また、「アルデンテ」という言葉を聞いたことがある人もいるかもしれませんが、イタリア人が作るパスタは少々かためです。

かためのペンネはクソまずです。

ある日、私は告白しました。

ショートパスタが苦手だと。とくにペンネが苦手だと。

なぜなら、日本ではスパゲティしか食べたことがなかったし、ラーメンやそば、うどんなど長い麺にしか馴染みがないからだと。

すると、夫は9割ショートパスタ(内8割ペンネ)だったのを6割(内3割ペンネ)にまで抑えてくれるようになりました。

これまでは、ペペロンチーノ以外は必ずショートパスタを使用していたのに、ペペロンチーノ + トマト系のソースのときにスパゲティを使ってくれるようになりました。

ありがとう。

しかし、まだ残り6割がショートパスタです。

私はなるべく夫に料理をする機会を与えず、また自分ばかりが料理することについて文句を言わないように心がけました。

なぜならショートパスタを食べたくないからです。

しかし、毎日私が作る日本食風の食事(どこかに必ず醤油が使われている)ばかりだと夫のパスタ欲が満たされません。

そんなときは、私がペペロンチーノを作ることにしていました。

しかし、夫のパスタ欲はスパゲティでは満たされないのです。

夫はショートパスタをどうしても食べたいのです。

しかし私はショートパスタを食べたくありません。

そこで、同じパスタソースに対して夫にはショートパスタを、私にはスパゲティを用意することにしました。

この作戦はお互いに幸せになれるので成功でした。

ガス代と水代がダブルでかかること以外は……。

結局、2種類のパスタを用意する作戦を毎回取ることはできませんでした。

そのため、これからもたまにショートパスタを我慢して食べる生活を続けていくのだろうと思っていました。

昨日までは。

一番初めに申し上げたように、昨日の夕飯は夫がショートパスタを用意しました。

昨日の夜、私はそれを食べた瞬間に思ってしまったのです。

「ショートパスタくそまず。こんなものもう一生食べたくない。」

昨日夫が作ったパスタソースは手作りのバジルペーストにイエロートマトを加えたものでした。

このパスタソースはとても香りが良く、新鮮なトマトの甘みとマッチして美味しかったです。

しかしショートパスタがそれを台無しにしていました。

夫は満足そうに美味しい美味しいと言って食べていました。

私も「このパスタソースいいね」と言いながら食べました。

でも、ショートパスタを口の中に入れること、また口の中で噛み飲み込むことが苦痛すぎて、半分以上残しました。

イタリアではここ最近、猛暑日が続いています。暑い日は食欲が落ちるんだよね、と言って残しました。

ちなみにこの猛暑を利用してショートパスタを残すのはこれで3回目でした。

なぜショートパスタはこんなにまずいのでしょうか。

なぜ同じパスタソースでも、ショートパスタにした瞬間まずくなるのでしょうか。

おそらく夫はまだ私のことを「ショートパスタよりスパゲティが好きな人」と思っていることでしょう。

しかし、すでに決定的に、私は「ショートパスタが嫌いな人」になってしまいました。

もうこれから先の人生で、ショートパスタを口にすることはできません。したくありません。我慢できません。

「ショートパスタにするなら食べない」と言ったら、きっとめんどうなやつだと思われることでしょう。

しかし私にとってこれは文字通り、「ショートパスタにするなら食べない」だけであり、夫がショートパスタを選択することを咎めているわけでも、スパゲティに変更するよう要求しているわけでもありません。

ただ、夫はこれを理解しません。

ショートパスタにすることを咎められていると感じ、スパゲティを選択するよう要求されていると感じるのです。

めんどうです。

私はたかだか夕飯を一食抜くくらい、どうってことないのです。

お腹が空けばバナナでも食べればいいと思っています。

しかし夫はそうではありません。

夕飯はもっとも大事な食事であり、食事は夫婦一緒にするものだと思っています。

同じものを食べて「おいしいね」と言い合いたい人なのです。

めんどうです。

つくづく、私は結婚生活に向いていない人間だなと思い知らされます。ショートパスタによって。

これから毎回「ショートパスタにするなら食べない」と伝えることになります。

夫はきっと毎回「なんで?夕飯たべないとダメだよ。スパゲティにする(嫌だけど)?」と言ってくることでしょう。

はじめのうちは、「あなたの分だけ用意すればいい。私は自分の分を自分で用意する(と言いつつ多分めんどうなのでしない)。」と伝えるかもしれません。

しかし、目に見えています。2回目から「もうええって。」と言って終わりにする私の姿が。

短気です。

私の態度次第ではありますが、ショートパスタによって夫婦仲に亀裂がうまれませんように。

2 COMMENTS

tororo45

はじめまして!私も夫がイタリア人でフィレンツェ在住です(^^)
海外生活の大変さを癒やしてくれる食事で、ストレスを感じるのはつらいことですよね。

既に解決済みの内容かもしれませんが、1つの鍋で2種類のパスタを同時にゆでられるよう、”Colina per Pasta” や “Filtro per Pasta” とイタリア語では呼ばれるキッチンツールの購入を検討されてはいかがでしょうか。
amazon で調べるといろいろな種類のものが出てきますよ。
日本ではラーメン屋さんでよく見ますよね(私も今回調べてみて初めて知ったのですが、日本語では「てぼ」「振りザル」「ストレーナー」などと呼ばれているようです)。
これが1つあれば、その中にペンネを入れて、スパゲッティと一緒にゆでられそうです。

よりストレスフリーな生活になることを願っています!
これからも記事の更新、楽しみにしております♪

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Soy

tororo45さん
コメントありがとうございます!
お〜〜!たしかにラーメン屋さんのあのザルは良さそうですね!
こちらでも購入できるとは驚きですΣ(・□・;)
実はまだこのパスタ問題は解決しておらず、スパゲッティ8割、ショートパスタとスパゲッティ同時2割の比率で夫がかわいそうな状態です(笑)
とても素晴らしい案をありがとうございましたm(__)m さっそく購入してみます♪

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