ebay Kleinanzeigenで、ドイツ ベルリンから引越しをするためにいらないものを出品しました。
出品商品は、家具や電子機器など多岐に渡ります。
今回は、そのときに「誰も引っかからないであろう超明らかな詐欺」にまんまと引っかかってしまったお話です。
詐欺の概要:売りたいのにお金を払ってしまうの巻
ebay Kleinanzeigenでは、商品を出品するとその商品詳細ページから出品者にチャットを送ることができます。
専用のアプリをスマホにインストールして、そこでやりとりする人もいると思いますが、私と夫はパソコンのウェブ上でやりとりをしていました。
しかし夫はパソコン上のやり取りを面倒に思ったため、商品詳細ページに自分の携帯番号を載せました。
それがことの始まりだったのです……。
詐欺師は直接コンタクトを取りたがる…
「ハロー。あなたの出品したレコードプレーヤーに興味があります!」
夫はWhatsappで詐欺師からメッセージを受け取りました。
詐欺師はebay Kleinanzeigen上ではなく、直接コンタクトを取りたがります。なぜなら、ebay Kleinanzeigenにはユーザーのフィードバック制度があるからです。
信用できない、フレンドリーでない、不愉快だ、などの理由で、やりとりのあった相手から悪い評価をされると、プロフィールのページにそれが表示されます。
詐欺師はオンラインで支払いたがる…
「直接取りに行けないので発送してください。送料は私が負担します。」
夫はebay Kleinanzeigenの商品ページに「Nur Abholung(引き取りのみ)」と明記していました。家または特定の場所での現物引き渡しのみと限定していたのです。
それにも関わらず発送してほしい、というメッセージを送ってきました。
いつもならこの時点でお断りするのですが、なかなか売れ行きが悪い状況が続いていたため、郵送も視野に入れようかと話していた矢先でした。
ちょっと試してみようと思い、「OK」という返事をしてしまいました。
詐欺師はカード番号を入力させたがる…
昔はebay Kleinanzeigenでオンラインの支払いはできなかったと記憶しているのですが、最近はアプリを通してならできるようです。
しかし私たちはNur Abholungに限定して現金の受け取りのみで出品していたため、どこでどう登録するのか把握していませんでした。
私たちは間抜けにもほどがあるのですが、「ebay Kleinanzeigenにオンラインペイメントの登録をしていないからよくわからないんだよね」と詐欺師に相談していました。
詐欺師は丁寧に「このリンクに受け取りたい銀行のデビットカードの番号を入力すれば登録ができるよ」とリンクを送ってくれました。
そして夫はまんまとカード番号と、「残高」という項目に口座の残高を入力して送信していました(笑)
これを読んでくださっているあなたは「バカじゃん!!!」とお思いになるでしょう。
わかります。。。わかりますよ。。。
はじめて詐欺にかかってわかった「慎重な人でも詐欺に引っかかる条件」とは
夫も私もドイツでは「外国人」です。
外国人としてこれまでいろんな経験をして、詐欺や悪徳な契約の存在を把握し、何事にも慎重に判断して生きてきました。
もちろん痛い目にあったこともあるし、信用してはいけないタイプの人間と関わることもありました。
でもこれまでこんなに単純な詐欺に引っかかったことはありませんでした。
判断力が低下している状態のとき
それなのになぜ今回は詐欺に引っかかってしまったのか。
理由は単純に「疲れていたから」です。
お互いフルタイムで仕事をしつつ、Nachmieter(次にアパートを借りる人)候補とやり取りしつつ、家具を出品しつつ、引越し先の情報を集めつつ、帰国の準備をしていました。
私は新しい仕事を始めたばかりだったため、そこでもういっぱいいっぱい。
土日は朝から掃除をして1日4組ほどNachmieter候補を案内…(このNachmieter探しもなかなか大変だったのでまた記事にします)。
慣れない作業に心も体も休まらない + 大嫌いなドイツの暗い冬 + コロナでずっと長い間家にいる + 不動産会社の失態でNachmieter候補がどんどん消えていく、という状況にかなり疲弊していました。
そんなときに詐欺師のやさしい気遣い…「心配だったらあなたが商品を発送する前に先に支払うよ」なんてそんな人はまぁ詐欺師ですよ。
疲れてるとねぇ、ほんとに判断力が低下するんですねぇ。今回のことでとても身に沁みてわかりました。
ebay Kleinanzeigungのユーザーの質の悪さ
前述したアパートのNachmieter探しも、ebay Kleinanzeigungで並行していました。
必要書類はないわ、意味不明なテキストを送ってくるわ、同じことを繰り返し聞いてくるわ、どうでもいい定型自己紹介文を長々と送ってくるわ、と質の悪いユーザーがかなり多かったです。
よく「アパートを借りるためにメッセージを送っても返信をなかなかもらえない」という話はベルリンやその他の地域でも聞きますが、こういう人が多すぎるからです。
それをこちらは1日に数十件受け取るわけですから、なかなか返信しようという気にはなりません。
そんなときに送られてくる詐欺師の「丁寧で完結なメッセージ」。やっとまともな人からメッセージが来たぁ〜!と罠に片足を突っ込んでしまうのでした。
詐欺事件の顛末:幸いにも戻ってきたお金
夫が使用したのはN26のデビットカードでした。
そして夫のN26は、家賃やネット代などの固定費支払いに利用していたため、必要以上の金額は入っていない口座でした。たしかそのときも80ユーロくらいしかなかったと思います。
詐欺師の送ってきたリンク先の画面は、巧妙(?)にも「残高」を入力するように仕向けられていました。
よくネットバンクなどで本人確認の際に聞かれる項目にありますね。残高とか最後に引き出した金額とか…。
それもあって「残高」を入力するのにあまり抵抗なく進めてしまったのですが、それが大きい金額だったらと思うと本当にゾッとします。
入力後、送信してからしばらくして夫のN26アプリに先ほど入力した金額の引き落とし通知がきました。
すぐに「さっきのやつ詐欺や…。やっぱりな。」とうなだれる夫。
「え?え?どういうこと???」と状況が読めない私(断片的にしかやり取りの内容をきいていなかった)。
「ポルコディッオー!!!」と怒りをあらわに、泣きそうな表情になる夫。
こんな状況の時にこの仕打ちは辛いよね…でもこんな状況だからこそ引っかかっちゃったんだろうけどね(笑)。
でもまぁ80ユーロで良かったよ。家賃支払うために大きい金額を移動させる前で良かったよ。と励ましつつ取り急ぎ被害拡大防止のため、カードを止めることに。
N26はアプリから簡単にカードを停止できます。
また、引き落としから数日以内であればその取引に対してクレームを申請できます。
たしか「この取引は詐欺で誤りです。支払いを拒否します。」ということを伝えたと思います。
すると、数日後にめでたく返金されました。
当初、詐欺といえど自らカード番号を入力して送信しているわけだから「支払いに同意した」とみなされて返金されないだろうと思っていました。
でも返金されたので、とりあえず申請してみるものですね。
さいごに:詐欺対策!オンラインで絶対にやってはいけないこと
それは「知らない人が送ってきたリンク先の画面にカード番号を入力する」です!
シンプルでしょ?
これさえしなければお金を騙し取られることはありませんので絶対にしないように。
疲れていても、ダメ!ぜーったい!
皆さんはこんな「明らかに詐欺」な詐欺に引っかかることはないとは思いますがどうかお気をつけください。
そして何より、ストレスと疲れは溜めないように、いつでも最適な判断ができるコンディションを整えるようにしましょう。
Soyさんと先程まったく同じ手口で詐欺にあったのですが(泣)
また、金額もそしてN26も同じでした。
現在カードはロックをかけました。
その後N26はカードを作り直したりしたでしょうか?
ロック後にカードを作り直すべきか考えています。
あ〜のりこさん〜(>_<)!! カードは作り直しました! やはり一度カード番号が漏れてしまったので、作り直した方がいいと思います... 返金の申請はされましたか? 全額無事に戻ってくることを祈ります!